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ちくま大百科

【文化財・遺産・史跡】埴科古墳群

所在:千曲市森・屋代・倉科・土口

古墳は今から1700年前、3世紀の後半から7世紀にかけて造られたお墓です。
千曲市内では消滅したものを含めて190基の古墳が確認されています。

埴科古墳群は千曲市にある4つの前方後円墳の総称で、いずれも主体は竪穴式石室です。森将軍塚古墳は昭和46年(1971)に国の史跡に指定され、有明山将軍塚古墳、倉科将軍塚古墳、土口将軍塚古墳は平成19年(2007)に追加指定され、埴科古墳群となりました。

有明山将軍塚古墳は、全長36.5mの前方後円墳で千曲市では森将軍塚に次いで古く、4世紀末から5世紀初頭にかけての築造と推定されています。埴輪はなく、すでに盗掘を受けていましたが勾玉やガラス玉、よろいの一部と考えられる鉄片などが出土しています。

倉科将軍塚古墳は、全長83mの前方後円墳で長野県では3番目に大きい古墳です。5世紀前半の築造と推定され埴輪が並べられていました。前方部と後円部に竪穴式石室がありました。盗掘を受けていましたが、ほぼ完全な形の鉄製の短甲(よろい)や剣、刀などが見つかっています。

土口将軍塚古墳は全長67m、千曲市では最も新しい前方後円墳です。5世紀中ごろの築造と推定され、後円部に2つの竪穴式石室が並んで設けられていました。盗掘を受けていましたが、埴輪や鉄製の短甲が見つかっています。

白塚古墳

白塚古墳

【参考事項】

・「千曲市内古墳範囲確認調査報告書」(市教委 平成19年)

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