所在:千曲市戸倉
坂井銘醸は江戸時代の初期、慶長の頃から酒を造っていたという歴史ある酒造所。数多くの酒蔵と倉の一部に加舎白雄館、夢二絵画館、酒造資料室などを併設。これに母屋・ 萱の庵を加えて構成されています。現在残っているかやぶき屋根の母屋は、宝暦10(1760)年に建てられたもので、230年以上の歳月を経ています。そば処「萱」として営業しています。
寛政蔵では、天明期の俳人の加舎白雄の作品や、竹久夢二がここに滞在したとき残した絵画が展示されています。加舎白雄は、与謝蕪村と共に「芭蕉に帰れ」を目指し、蕉風の俳句を歴史的に定着させた俳人で、東北信に多くの門人を得ました。坂井家の祖先坂井要右衛門兼甫(俳号鳥奴)との親交が深く、江戸時代後期郷土を代表する俳人宮本虎丈とは師弟関係で結ばれていました。
また小林一茶にも影響を与えた俳人です。
・資料:坂井銘醸㏋・戸倉郷土の人物伝、温泉の開祖坂井量之助翁(柳澤和恵著)
【平成15年 国有形文化財に指定】