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ちくま大百科

【生活・行事・民俗】大池108灯(やっとう)

所在:千曲市八幡

大池地区(大池新田村)は、天正14年(1586)徳川家康の養女・小松姫が上田城主真田信之に嫁いだとき、幕府から化粧料として小松姫に与えられた土地8大池新田52石と小島村48石9)だと伝わっています。
小松姫は、元和6年(1620)、家康の御機嫌伺いに出府した帰路、武蔵国鴻巣(埼玉県鴻巣)で急逝しました。元和8年(1622)、真田信之の松代移封にともなって、大池新田村は大英寺領となり小松姫没後の元和9年頃から行われており、小松姫の菩提寺である大永寺の13世諦誉上人が「人間108の煩悩を鎮める為に108灯の灯を上げて送り火とするがよい」と勧めたことにより始まりました。毎年盆の8月16日夕暮れ時、19時頃から始まります。
大池区育成会を中心に行事が行われており、在住の子供たちが各家をまわって藁を集め集めた藁で108の塔をつくり、最後の一つは大きな塔をつくり大道沿いに約2メートル間隔で塔を並べ、大池側の上部から火を点け最後に大きな塔に点火して108つの灯火で供養します。
この伝統的な行事は、千曲市指定無形民俗文化財として平成27年4月1日に指定されました。

小松姫画 大英寺所蔵

小松姫画 大英寺所蔵

点火前の状況

点火前の状況

送り火点火

送り火点火

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