所在:稲荷山(上八日町)
光明山無量院極楽寺(こうみょうさん むりょういん ごくらくじ)浄土宗本尊は阿弥陀如来で両脇に観音菩薩と勢至菩薩が配置されています。創始は佐野で開山され、その後大田原、次に小坂へと移った歴史があります。天正10年(1582)の稲荷山城築城の際に鬼門除けとして小坂から五日町(現在の中町)に移されましたが、たびたび千曲川の洪水被害に遭い、寛永19年(1642)に現在地の上八日町に移転しています。極楽寺のシンボルとも言える袴腰の鐘楼は流失することなく移築されて、天井には「天正十一年須崎三河守建立」と書いてある「棟札」が残っています。弘化4年(1847)の善光寺地震にも耐えた鐘楼は、稲荷山最古の建造物として現存しています。
また、境内には樹齢300年以上とされる欅の巨木があり、鐘楼と並ぶようにして立っている姿は必見です。
・更埴市史