所在:千曲市八幡
天台宗の寺院で、姨捨山放光院長楽寺と称し、信濃33番観音霊場の14番札所で、伝導大師作と伝わる秘仏の本尊観世音菩薩は、観音堂に安置され、善光寺に合わせ7年毎に御開帳されています。
八幡宮神宮寺の弟子円心が文化11(1814)年中興開基とされています。これ以前の史記にも記載があり、姨岩の下に開かれた修験堂,草堂が今の様になっていったと思われます。「宝暦3-1753(地誌千曲の真砂)・安永3-1774年(八幡村午地押改本田水帳)等に長楽寺の記載あります。
長楽寺は月の名所として、芭蕉・宗祇を始め多くの文人墨客の憧れの地として愛されてきました。1688(元禄元)年お供に越智越人を連れてここを訪れた松尾芭蕉は「おもかげや 姨ひとりなく 月の友」の句を詠みました。芭蕉の句は他の句と共に「更科紀行」に収められています。
その後、芭蕉高弟の上田の俳人加舎白雄により、「芭蕉翁面影塚」が境内に建立され、この塚への御参りと、四季の棚田、姨捨の月を見る人々が大勢来訪するようになりました。
長楽寺は姨岩伝説の地として、また謡曲「姨捨」の地として、今も多くの人を魅了しています。長楽寺境内には、俳句・和歌等の石文が百体ほど建てられており、これを探訪するのも楽しみなところです。
姨捨は月の綺麗な所として古来から知られていたが古今集の「我が心 慰めかねつ さらしなや 姨捨山に 照る月を見て」の和歌でこの里の姨捨山の景観、風情情景に都人が思いをはせ、誘われてきました。その中心が姨岩であり、長楽寺です。月の光を浴びると、心を洗われ、「邪気のない、さやけき心」を取り戻すことが出来ます。月の中に自分の全てを見ることが出来ます。そんな月見の中心が長楽寺の観月堂、観月殿、姨岩です。
長楽寺御詠歌「音に聞く 姥捨山に来てみれば 月の都は ここにこそあれ」
・長楽寺縁起(姨岩伝説)
・おば岩4点セット(姨岩・姪岩・甥岩・小袋岩)
・四十八枚田
・姨捨十三景
・更科紀行
・御詠歌 「 音に聞く 姨捨山を 来てみれば 月の都は ここにこそあれ 」