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ちくま大百科

【人物】小出 八郎右衛門

所在:千曲市稲荷山(上八日町)

八十二銀行の前身である稲荷山銀行の創設者江戸末期の天保11年(1840)稲荷山の材木商の家に生まれました。家業を継ぎますが時勢を見て蚕種製造業に転換をします。商用で横浜に行き、そこで株式組織や銀行業の知識を得て帰ってきました。
明治14年(1881)中原の和田郡平と共に、商都として栄えていた稲荷山に初めての銀行「稲荷山銀行」を設立しました。
明治20年、長野県の為替業務を扱う信濃銀行を作り支配人となります。同26年には経営難に陥った松代の第六十三国立銀行を救済するため、民営の稲荷山銀行と合併させて本店を稲荷山に移して稲荷山六十三銀行としました。
その人望の厚さから、明治14年に長野県議会議員、同36年には衆議院議員になっています。また地元への貢献も大きく、電信架設、稲荷山尋常小学校新築、裁判所稲荷山出張所建設等に多額の資金や用地を寄付しています。
明治期の商都稲荷山の発展に大きく寄与した人物です。

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