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ちくま大百科

【自然】あんずの里

所在:千曲市森・倉科

一目10万本と言われる「日本一のあんずの里」森・倉科地区の春はあんずの花でピンク色に染ります。 あんずは「バラ科(サクラ属)」で、中国が原産地です。
我が国への渡来は、古来より植えられていたことから、森・倉科地域に半自生的にあったと考えられますが、次のような諸説があります。
室町時代、村上某氏により中国から「唐モモ」として導入された説。(あんずと呼ばれるのは江戸時代初期です)。他に、松代3代藩士真田幸道夫人で、伊予国(愛媛県)宇和島2代藩主・伊達宗利公の息女、豊姫がお輿入れの際 故郷の春を忘れじと、国より2本のあんずの苗を取り寄せたのが始まり、との説がありますが、史実ではありません。

スケッチパ-ク平成13年(2001)に作られた市の観光農園で、この辺りにスケッチを楽しむ人がたくさん訪れていたことで名付けられた名前です。国内外の色々な品種の杏がみられ、地続きの県のあんず栽培試験場と併せて「あんずの花、あんずの実」の時期は本当に見応えがあります。園内には古い民家を改装した常設展示館もあり、杏の歴史や由来、あんず製品などを紹介しています。
平成25年(2013)平成天皇ご夫妻が当所を訪問された事で知名度が高まりました。

杏の里版画館板画(版画)と民芸の美術館で、版画家の森獏郎氏が館主です。もともとは江戸時代から明治まで4代続いた漢方医のお屋敷だった建物が、800余名の人々によって再生されて美術館となりました。庭には樹齢を重ねた昔からの千本松が見られます。

あんずの里展望台・薬師山展望台
森地区の入り口近くの展望台です。 昭和40,50年代頃までは一番見晴らしの良いの展望台でした。当時あんずは畑や屋敷の周り、川のふちに植えられていました。江戸時代、松代8代藩主真田幸貫公が佐久間象山や祢津、矢沢、恩田氏等、家老職を従 えてのお花見巡視で、薬師山に登り、森・倉科・雨宮、遠くは飯綱・戸隠連峰を眺望し、その見事さを称賛したと言われます。
・上平展望台
現在はこの展望台が一番賑わいます。近くの樹齢700年と云われるケヤキの古木や、樹齢250年と云われる あんずの古木を眺めることができます。あんずの樹齢は約60~80年と云われる中、250年は非常に貴重です。千曲市では樹齢50年以上で、直径が30cm以上高さが5m位のあんずの木を景観木に指定し 所有者に助成をして保存に努めています。
・窪山展望台
森将軍塚古墳を模した形の展望台です。公園にもなっていて、お花見シーズン時は 駐車場にもなります。105台駐車が出来ます。トイレも完備しています。

スケッチパーク展示館

スケッチパーク展示館

薬師山展望台からの眺望

薬師山展望台からの眺望

あんず畑

あんず畑

【参考事項】

あんず祭り:
昭和31年(1956)「第1回あんず祭り」森・雨宮と屋代町との合併記念で行われた イベントが現在まで続いています。令和元年(2019)で64回です。観光客数は約13万人。

・あんずまつり期間
 *お花見 3月20日頃~4月15日頃 年により多少の差はあります。
 *あんず狩り 6月中旬~7月上旬。

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