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ちくま大百科

【人物】近藤 日出造

所在:千曲市稲荷山

明治41年(1908)~昭和46年(1971) 漫画家
稲荷山に生まれ、本名は秀蔵。漫画家を目指して上京し、岡本一平の弟子となりました。
当時の漫画界は高名な漫画家が活動の枠を独占していましたが、昭和7年(1932)若手漫画家たちと「新漫画派集団」を結成、共同で仕事を請け負い収入を分け合う事務所を構えて、生活を安定させました。自身の政治漫画が集団にもたらす収入と面倒見のよさという親分肌により、集団のリーダーとして頭角を現していきました。
昭和8年(1933)読売新聞社に入社。政治家の似顔絵を主とする政治風刺漫画を掲載しました。これが人気となり漫画で政治を大衆に近づけたと評価されました。読売新聞社では、政治漫画の他にルポルタージュ的なエッセイやインタビューといった文章も書いています。
記者仲間では近藤について絵より文章のほうがうまいと評されました。昭和13年(1938)に読売新聞社を退職し、以降は同紙にフリーの立場で寄稿しました。
昭和39年(1964)日本漫画家協会を設立し、初代理事長となります。
平成2年(1990)稲荷山に「ふる里漫画館」が開館となり、日出造の作品が収蔵・常設展示されています。

近藤日出造

近藤日出造

【参考事項】

・千曲カルタ

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