武水別神社・大頭祭/千曲市八幡武水別神社の大頭祭は、国の選択無形民俗文化財で、記録に残る物でも500年近くになります。
毎年12月10日から5日間毎日、白装束を着た「頭人」、副頭人、差添人、散米役、相産米役の5役を中心にし、お馬印を先頭に齋の森神社から神社本殿まで古式ゆかしく華やかに練り進みます。祭りの目的は、今年の五穀豊穣を報告する「新嘗祭」の儀式で、練り進むことと特に5日の祭日のうち3日目12/12の一番格式の高い頭人を「大頭」と呼ぶことから、この祭りを、「大頭祭」あるいは「お練り」と呼んでいます。
この大頭祭の行列が,齋の森から武水別神社に練り進むとき、両側の家々では、豆がらを焚いて行列を迎えます。温かい火の熱が、行列の凍てついた体を温めてくれる昔からの行事,風習です。
風習で大頭祭を担う地域は、八幡・羽尾・川向の地域で約4年毎に奉仕が回ってきます。
この「大頭祭」に関して、「娘を八幡には嫁にくれるな」ということが言われたくらい出費も多く、頭人を1回やると1反の田を売るくらいの経費が懸ったと言われています。
いずれにしてもこの地方最大のお祭りであり、練りの時間には、善男善女がお八幡様の福を頂こうとわんさわんさと押しかけ集まるにぎやかなお祭りです。
この祭りは当日の大門行列、御供積みだけでなく、祭典行事だけでも、9月1日の八重注連祭、12月3日の釜清め神事、御初穎(オハッカイ)口開け祭、御初穎上げ祭等、様々な祭事が執り行われています。